現在、埼玉県教育委員会に対し長時間労働の是正を訴えるため超過勤務訴訟を起こしている、小学校教員・田中まさおです。
今日は、「教員の働き方改革の解決方法」について書きます。
人を増やすか、仕事を減らすか
教員の働き方改革について、よく「人を増やすか、仕事を減らすか」と言われます。
しかし、結論からいうと、私は人を増やすことは抜本的な解決方法にはならないのではないかと思っています。
つまり、仕事を減らすしかないと考えています。
人を増やすことが解決方法にならない理由
確かに、仕事量が一定であれば、人を増やすことで改善が図れるでしょう。
しかし、いくら人を増やしたところで、仕事量の上限の定めがなければ(あるいはあったとしても形骸化していれば)、人が増えたところで仕事も増えてしまい、意味がありません。
実際、労働基準法で定められた1日8時間という上限があるにもかかわらず、現実には形骸化しているのが学校現場の実情です。
校長の労務管理を充分な権限により指導・監督する機関がなく、教育の仕事には終わりがないからです。
いわば現状は、校長の”仕事増やし放題”が許されている状況にあるのです。
解決方法は仕事を減らすこと
教員の働き方改革によって、何より重要なことは「仕事を減らすこと」に他なりません。
具体的には、
- 文科省の仕事は「教師の仕事」と「そうでないもの」を明確に打ち出し周知すること、
- 各教育委員会はの仕事はその実現を図り、校長の労務管理を監督・指導すること、
- 各人事委員会は、民間の労働基準監督署と同様に監督・指導を行うこと
- 学校長の仕事は労基法を遵守し、しっかりと労務管理を行うこと、
- 教員は他の仕事の安請け合いをせず、教師の仕事に集中し、労働者としての権利を校長に求めること
などを行っていくことが必要なのではないかと私は考えます。
以上のように、教員の働き方改革の解決方法は、校長の”仕事増やし放題”を規制し、仕事量を減らしていく、これしかないのです。
例えば会計の仕事。教員の仕事では無いと思いながら、嫌いでは無い校長に頼まれると、断れない。断ると他のもっと忙しい人、もっと弱い人に回る、もしくは校長が困る。校長も仲間なので、断れない。市教委はその人間関係を利用して、莫大な仕事を校長に押し付けています。田中さんの考えに100%賛成です。