#11 公立学校教員にも強い権限をもつ労働基準監督機関が必要

現在、埼玉県教育委員会に対し長時間労働の是正を訴えるため超過勤務訴訟を起こしている、小学校教員・田中まさおです。

今日は、「公立学校教員にも強い権限をもつ労働基準監督機関が必要」という私の考えについて書きます。

労働基準監督署の権限は強い

私は、労働基準法違反として埼玉県を訴えています。

公立学校教員に関しても、(給特法により労働基準法37条が適用除外されるものの)労働時間規制を定めた32条、34条、35条、36条が民間労働者同様、適用されるからです。

労働基準法違反があった場合、使用者は「6か月以下の懲役又は30万円以下の罰金」に処されます。

民間労働者であれば、使用者に対し、強い権限が与えられた労働基準監督署が是正措置を行うことになっています。

労働基準監督官には、労働基準法101条、102条により、臨検、書類提出要求、尋問の権限、逮捕、差押、捜索、検証という強制捜査の権限が与えられているのです。

つまり、わざわざ裁判を起こさなくても、労働基準監督署に駆け込めば、彼らが是正措置を行ってくれるのです。

公立学校教員にも、強い権限をもつ労働基準監督機関を

ひるがえって、公立学校の教員に対する労働基準監督権限については、労働基準監督署ではなく、「人事委員会」などの任命権者である自治体内組織に委ねられています。

しかし、この「人事委員会」は労働基準監督署とは異なり、第三者ではなく、また強い権限も持ち合わせていません。

公立学校教員には、民間労働者のように、強い権限でもって労働基準監督を行う機関が存在しないのです。

そのために私は本意ではないにもかかわらず、訴訟を起こさざるを得ませんでした。

地方公務員に対しては、自治体が労働基準法違反を起こさないだろうという性善説に依っているせいでしょうか。

しかし現実には、全国の公立学校で労働基準法違反が蔓延しています。

公立学校教員にも、民間労働者のための労働基準監督署のように、強い権限をもつ第三者の労働基準監督を行う機関が必要です。

私のように、いちいち裁判を起こさなくても、そこに駆け込めば是正措置、強制捜査などを行ってくれる機関があれば、教員の労働環境の悪化をある程度は食い止めることができるのではないかと思うからです。