現在、埼玉県教育委員会に対し長時間労働の是正を訴えるため超過勤務訴訟を起こしている、小学校教員・田中まさおです。
今日は、「教員の超過勤務問題は、体罰・いじめ問題と同じ」であることについて、書きます。
体罰・いじめ問題は教育委員会が動いて変わった
教員の体罰は、今では許されません。
しかし、ここに至るまでには、長い年月がかかりました。それは時には体罰も必要だとする教員の声、保護者の声があったからでした。
しかし、今では、文科省や教育委員会などが学校長に対し指導を徹底するようになったことで「体罰は許されないことだ」という認識が広がりました。
いじめの問題も同様です。
一昔前までは「いじめられる子にも問題がある」という理屈がまかり通っていた節がありました。しかし、このいじめ問題も教育委員会からの調査の徹底により、各学校でアンケート調査が行われるなど認識が変わりました。確かにまだ、いじめ問題は完全には解決に至ってはいませんが、現場の認識が変わったことは明らかです。学校長が本気で対応することによって、学校のいじめに対する認識が昔に比べ強くなっていきました。
このように、体罰やいじめの問題は、文科省・教育委員会が動いたことにより、認識が変わっていったのです。
世論が教育委員会を動かした
前述のように、体罰やいじめの問題について、一昔前まで教育委員会も学校長も甘い認識しかもちあわせていませんでした。
それが、体罰やいじめの被害者の話やマスコミの影響によって、だんだんと認識が変わっていきました。そして、体罰やいじめについて問題認識をもつ人達がどんどんと増えていったのです。そして、教育委員会が動くことになったのです。
教員の超過勤務問題は、どうでしょうか。
現状、教育委員会からの学校長への指導の徹底がありません。教育委員会はまだまだ労働基準法違反について認識が非常に甘いのです。教員も労働基準法が適用されるにもかからわず、です。
教員も労働基準法に則り、一日の労働時間は7時間45分。そして、45分間の休憩を取らせなければならないのです。(超勤4項目はあくまで例外です)
教育委員会が学校長に対して指導を徹底することによって学校現場の体罰やいじめ問題への認識が変化したのと同じように、教員の超過勤務問題も教育委員会が動くことにより改善していくのだと私は考えています。
ですから、まずは教員の超過勤務問題に対してたくさんの人が声を挙げることが、世論を動かすことになり、やがては、教育委員会を動かすことにつながるのだと思います。
私の裁判も、教育委員会を動かすことにつながれば良いのですが。