埼玉教員超勤訴訟の田中まさおです。
今回は、仕事が増え、時間外労働が増えていった理由について書きます。
はじめは一人ひとりの工夫
その昔、昭和時代ですが、教員は自主的・自律的であり、創造的な教育を試みていました。一人ひとりの教員が工夫を凝らし、その人の得意な分野で児童生徒に向き合い、特色ある教育を実践してきたのです。
しかし2000年以降、学校長の権限が強くなり、それら一人ひとりの教員の工夫を校長が学校全体で取り入れ、一律に行うようになったのです。
例えば、掲示物にコメントを入れることです。登校指導や朝のあいさつ運動もそうです。最初はある一人の教員が自主的に始めたことです。しかし、これは良い取り組みだとして、校長がすべての教員に行うように指示し始めたのです。一律に業務として指示されるようになったのです。
これが長時間労働の始まりです。
良い取り組みを校長が全教員に指示するように
さて、この仕事は自主的でしょうか。
言うまでもなく、これらの仕事は、学校長の命じた仕事であって、自主的ではありません。
教員の仕事は、教員自らが増やして来たように思われていますが、実は違います。
個々の教員がそれぞれ児童生徒に効果的な方策として試みてきたその結果を、学校長が良いもの全てを全教員に仕事として課してきた結果なのです。